バレンタインデー、お母さんと近所のおばちゃんにしかチョコレートをもらえなかった僕は、うつむきながら帰り道を歩いていた。
「まあ、ええし。チョコレートとか甘くて全然食べれんし。」
ふと、顔を上げると、緑色の看板が目に入った。大阪府は池田市井口堂、ローソンの向かい側にその店はあった。
「ロケット洋菓子店…?ケーキとか、クッキーを売ってるんだなあ。そうだ、バレンタインのお菓子なんか、自分で買えばいいんだ。この洋菓子店で、とびきり美味いケーキを自分に買ってやろう。」
僕は沈んだバレンタインに一抹の希望を見い出しながら、緑色の扉をくぐった。
うまそおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!
入ると、ショーケースには色とりどりの大量のケーキが!
これは良い店に入ったぞとほくほくしながら、店内をぐるりと見渡す。
ケーキ以外にも、クッキーやマドレーヌなどのお菓子も売っている。これはギフトに喜ばれそうだ…!
どの商品からも、手作りの温もりがひしひしと伝わってくる。
チェーン店ではない、地元のお菓子屋さんだからこそ出せる温かい雰囲気で、店の中はいっぱいだ。
ここで、お店の方に話を聞くことに。
店長さんがわざわざ厨房から出てきてくれ、インタビューを心よく引き受けてくださった。
中村「なんでこのお店を始めようと思ったんですか?」
中久保さん「20年ほど実際のお店でパティシエとして働いていて、自分でもお店をやってみたい!と思ったのがきっかけです。僕、実は工業高校の出身なんですよ。」
な、なんやて~~~~~~~!?
パティシエ専門学校とかじゃないのか。なのにこのクオリティ、すごい。
中村「料理の専門学校に通われていたわけではないんですね…。お菓子作りは独学で学ばれたんですか?」
中久保さん「以前修行していたケーキ屋さんで、みっちりと教えてもらいました。
下積み時代は、朝の8時から、夜中の3時まで働き詰めでしたね。
本当にキツかったけれど、今となってはいい経験です。
専門的な勉強をしていない分、そういう人たちに負けるかーっていう根性はありますね」
1日18時間ぐらい働いていたという店長さん。
僕だったらそんな働かされると、盗んだバイクで走り出してしまうところだが、店長さんはそれを乗り越え、めでたく自分のお店をオープンするに至った。
工業高校出身という異色のキャリアは、負けてたまるかよおというアツい情熱になり、ケーキの旨さを引き立てているようだ。
こんなお菓子作りへの情熱が人一倍アツい、店長さんのおすすめメニューはなんだろう。
中久保さん「シュークリームとか、ショートケーキとか、普段皆さんが気軽に買っていただく商品には特に力を入れていますね。どれも自信を持って出している商品ですが、特にシュークリームはおいしいと思います!」
買うしかなかろう!
そんなわけで、店長さんと、その奥さんおすすめ!激ウマシュークリームを一つ購入し、店を後にした。
お忙しい中、快くインタビューを引き受けてくださった、中久保さんと、その奥さん、ありがとうございました!
ロケット洋菓子店を後にし、うつむきながら、家に帰った。
チョコレートがもらえずに落ち込んでいたからではない。
どんな味がするのだろうとワクワクしながら、シュークリームの袋を見つめていたからだ!
帰宅し、さっそく袋を開ける。淋しい一人暮らしの下宿に、それは輝いた。
じゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん!!!!
いただきます!
間違えた、菜箸でシュークリームを食うやつがあるか。
スプーンで、いただくとしよう。
うますぎる!!!!!!!!!
これでもかというほどたっぷりクリームが挟まれているのだが、味が上品で全然しつこくない!!
皮は硬いぐらいにザクザクで、クリームのふわふわ感との相性がばつぐんだっ!
旨すぎるシュークリームを作るロケット洋菓子店。
シュークリーム以外も、クッキーやケーキ、マドレーヌなど素敵な手作りお菓子がたくさん。
自分で買って帰るもよし、大切な人へのプレゼントにもピッタリです。
メッセージプレートの作成や、素敵なラッピングもお願いできます!
素敵な店長さんと奥さんの作る絶品洋菓子、ぜひみなさんもお試しください〜
ロケット洋菓子店
住所 池田市井口堂1-9-3
電話 072-761-9780
営業時間 10時~21時
定休日 不定休